女性の薄毛治療専門クリニック | ルートレディースAGAクリニック»【医師監修】女性の薄毛に効果的な食べ物は?髪を健康にする食材と避けるべき食事

【医師監修】女性の薄毛に効果的な食べ物は?髪を健康にする食材と避けるべき食事

女性の薄毛に効く食べ物は?

執筆者

清水弘太郎

院長

清水弘太郎

「神奈川・湘南・鎌倉・藤沢・横浜の女性薄毛(FAGA)はルートへ」

略歴

三重大学 医学部医学科卒業
桑名市総合医療センター 初期臨床研修 修了
三重大学病院 さいたま市立病院 形成外科 勤務
大手AGAクリニックA 勤務
大手AGAクリニックB 勤務

専門医・所属学会

日本毛髪科学協会 毛髪診断士
厚生労働省 麻酔科標榜医
日本形成外科学会 正会員

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女性の薄毛対策には、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。髪の成長を支える栄養素や食材を正しく選び、逆に避けるべき食品を知ることが大切です。

この記事で分かること

  • 女性の薄毛に良いとされる栄養素と食材の一覧
  • 髪の健康を損なう可能性のある食品とその対策
  • 食べ方の工夫と生活習慣のポイント
  • 医師に相談すべきタイミングと治療のメリット

食事からのアプローチで内側から髪を元気にし、女性らしい豊かな髪を育みましょう。

女性の薄毛改善に効果的な栄養素と食べ物一覧

薄毛改善に効果的な栄養素

髪の毛は約80%がタンパク質でできており、健康な髪を育むには様々な栄養素が必要です。特に重要な栄養素には次のようなものがあります。

  • タンパク質:髪の主成分ケラチンの材料
  • 亜鉛:毛母細胞の活性化
  • 鉄分:血液の循環を促し毛根に酸素や栄養を届ける
  • ビタミン類:頭皮環境の改善促進
  • 大豆イソフラボン:女性ホルモンのバランス調整

これらの栄養素を含む食品を詳しく見ていきましょう。

タンパク質|卵・鶏むね肉・納豆

髪の主成分であるケラチンの原料となるタンパク質は、薄毛対策の要となる栄養素です。タンパク質が不足すると、体は限られたタンパク質を重要な臓器の機能維持に優先的に使用するため、髪の毛の生成は後回しになってしまいます。

日常的にタンパク質が不足している方は、抜け毛の増加や髪のツヤの低下を感じるかもしれません。

タンパク質を多く含む食品

  • :良質なタンパク質を含み、ビオチンやビタミンDも豊富
  • 鶏むね肉:低脂肪で良質なタンパク質が豊富。髪に必要な亜鉛も含む
  • 納豆:植物性タンパク質に加え、大豆イソフラボンも含む優れた食品
  • :サーモン・イワシ・マグロなど。オメガ3脂肪酸も含まれ、頭皮の健康にも良い

亜鉛|牡蠣・牛肉・ナッツ類

亜鉛はケラチンの合成に関わる重要なミネラルであり、髪の成長を促進します。

亜鉛が不足すると、髪の成長が遅れ、抜け毛が増えることがあります。特に、偏った食事やストレスの多い生活をしている人は、亜鉛が不足しやすい傾向にあります。

亜鉛を多く含む食品

  • 牡蠣:食品の中でもトップクラスの亜鉛含有量を誇る
  • 牛肉:特に赤身肉。鉄分も同時に補給できる
  • ナッツ類:アーモンド・カシューナッツ・クルミなど。手軽に摂取可能

鉄分|レバー・ほうれん草・ひじき

鉄分は、血液の循環を促し、毛根に酸素や栄養をしっかり届けるために必要な栄養素です。

鉄分が不足すると、血流が悪くなり、毛根に十分な栄養が届かなくなるため、抜け毛が増えることがあります。

【鉄分を多く含む食品】

鉄分を多く含む食品

  • レバー:鶏・豚・牛。ヘム鉄を豊富に含む
  • ほうれん草:植物性鉄分が豊富。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が向上
  • ひじき:海藻類の中でも特に鉄分が多い

ビタミン類|緑黄色野菜・ナッツ・果物

ビタミン類は頭皮の健康維持と髪の成長に欠かせない栄養素です。特に女性の薄毛改善に効果的なビタミンには、次のようなものがあります。

ビタミンの種類働き豊富な食品
ビタミンB群・髪の成長を促進する
・ケラチン生成に必須
・ビオチン(B7)は皮膚や髪の健康維持に重要
レバー、卵黄、緑の葉野菜(ほうれん草など)、アボカド、ナッツ類
ビタミンA・皮膚や粘膜の健康維持
・乾燥から頭皮を守る
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、レバー
ビタミンC・抗酸化作用により頭皮を外的ダメージから守る
・鉄分の吸収を促進し毛根に栄養を届ける
赤ピーマン、ブロッコリー、キウイ、いちご、柑橘類
ビタミンE・抗酸化作用により頭皮のストレスを軽減する
・頭皮の血行を促進する
アーモンド、ヒマワリの種、ほうれん草、ブロッコリー、オリーブオイル

なお、ビタミンB群に分類される「ビオチン(ビタミンB7)」は特に注目すべき栄養素です。
ビオチンは皮膚や髪、爪の健康維持に深く関与しており、ケラチンの生成を助ける働きがあります。不足すると抜け毛や頭皮トラブルの原因になる可能性もあるため、意識的に取り入れたい栄養素です。

ビオチンは、きのこ類、肉類、種実類、卵類、魚介類など、日常的な食材に多く含まれているため、継続的に摂取しやすいのも魅力です。

大豆イソフラボン|納豆・豆乳・味噌

大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きを持ち、ホルモンバランスを整える作用があるとされています

 女性は加齢とともにエストロゲンの分泌量が減少し、特に20代後半をピークに徐々に低下していくため、ホルモンバランスの変化が髪や頭皮に影響を及ぼすこともあります。

自然に減少を止めることは難しいため、大豆製品で補うと良いでしょう。

大豆イソフラボンを多く含む食品

  • 納豆:発酵食品で腸内環境も整える
  • 豆乳:手軽に飲める
  • 味噌:毎日の味噌汁で摂取可能

簡単にできる薄毛対策レシピ

1. タンパク質+ビタミンが摂れる「納豆アボカド卵かけご飯」

納豆アボカド卵かけご飯

ポイント

  • 納豆と卵で良質なタンパク質を補給
  • アボカドのビタミンEで血行促進
  • 簡単に作れて朝食にもおすすめ

材料(1人分)

  • 納豆 … 1パック
  • 卵 … 1個
  • アボカド … 1/2個
  • ご飯 … 茶碗1杯分
  • 醤油またはめんつゆ … 少々

作り方

  1. アボカドを食べやすい大きさにカットする。
  2. ご飯の上に納豆・卵・アボカドをのせる。
  3. 醤油やめんつゆをかけて完成。

2. 亜鉛たっぷり「まぐろとアボカドの和え物」

まぶろとアボカドの和え物

ポイント

  • まぐろは亜鉛が豊富で、髪の成長をサポート
  • アボカドと合わせて栄養価をさらにアップ
  • 火を使わずに5分で作れる簡単レシピ

材料(1人分)

  • まぐろ(刺身用) … 80g
  • アボカド … 1/2個
  • 醤油 … 小さじ2
  • ごま油 … 小さじ1
  • 白ごま … 少々

作り方

  1. まぐろとアボカドを1cm角に切る。
  2. 醤油とごま油を加えて和える。
  3. 仕上げに白ごまをふって完成。

3. 鉄分&ビタミンたっぷり「ほうれん草としらすの和え物」

ほうれん草としらすの和え物

ポイント

  • ほうれん草の鉄分が髪の成長に必要な酸素の供給をサポート◎
  • しらすのカルシウムで頭皮環境を整える
  • 茹でて和えるだけで簡単に作れる

材料(1人分)

  • ほうれん草 … 1/2束
  • しらす … 大さじ2
  • 醤油 … 小さじ1
  • ごま油 … 小さじ1
  • 白ごま … 少々

作り方

  1. ほうれん草を茹でて、水気をしっかり絞る。
  2. 食べやすい大きさに切り、しらすと和える。
  3. 醤油とごま油を加えて混ぜ、白ごまをふって完成。

4. 大豆イソフラボンを手軽に「豆乳バナナスムージー」

豆乳バナナスムージー

ポイント

  • 豆乳の大豆イソフラボンがホルモンバランスを整える
  • バナナのビタミンB群が髪の成長をサポート
  • ミキサーで混ぜるだけなので忙しい朝にもおすすめ

材料(1人分)

  • 無調整豆乳 … 200ml
  • バナナ … 1本
  • はちみつ(お好みで) … 小さじ1

作り方

  1. バナナを適当な大きさに切る。
  2. 豆乳とバナナをミキサーにかける。
  3. お好みではちみつを加えて完成。

5. タンパク質と鉄分を同時に補える「豆腐とひじきのふんわりハンバーグ」

豆腐とひじきのふんわりハンバーグ

ポイント

  • 豆腐と鶏ひき肉で良質なタンパク質を補給
  • ひじきの鉄分が髪の栄養補給をサポート
  • 作り置きも可能で、忙しい方にぴったり

材料(2人分)

  • 木綿豆腐 … 1/2丁
  • 鶏ひき肉 … 150g
  • ひじき(乾燥) … 5g(戻しておく)
  • 片栗粉 … 大さじ1
  • 塩・こしょう … 少々

作り方

  1. 木綿豆腐は水気をしっかり切る。
  2. すべての材料をボウルに入れ、よく混ぜる。
  3. 小判型に成形し、フライパンで両面を焼く。

女性の薄毛を悪化させる食べ物とは?

女性の薄毛を悪化させる食べ物

髪の健康には栄養バランスの取れた食事が欠かせませんが、一方で、過剰に摂取すると薄毛を悪化させる可能性のある食品も存在します

以下の食品は頭皮環境を悪化させたり、ホルモンバランスに影響を与えたりするため注意が必要です。

食品の種類摂取の上限目安対策
糖分(ジュース・お菓子)・砂糖:25g以下
・清涼飲料水250ml以下
水やお茶を選ぶ / 果物を活用
脂質(揚げ物・加工肉)・飽和脂肪酸20g以下
・加工肉は週1~2回
焼き料理や蒸し料理を選ぶ
塩分(インスタント食品・漬物)・食塩6g以下
・インスタント食品は週1回まで
減塩調味料を使う / スープを飲み干さない
カフェイン・アルコール・カフェイン200mg(コーヒー約2杯、緑茶約3杯)まで
・アルコール20g(ビールなら中瓶1本[500ml])まで
ノンカフェイン飲料と交互に / 水分補給を意識

薄毛を悪化させる食品の摂取は、「ゼロにする」のではなく、「適量を守る」ことが大切です。

ここでは、薄毛を進行させる可能性のある食べ物と、その影響について解説します。

糖分の多い食品|ジュース・お菓子・菓子パン

糖分の摂りすぎは、血糖値の急激な上昇を招き、皮脂の過剰分泌を引き起こす原因になります。皮脂が過剰になると毛穴が詰まり、頭皮環境が悪化して髪の成長を妨げる可能性があります。

糖分を多く含む食品

  • ジュース・炭酸飲料
  • ケーキ・クッキー・ドーナツ
  • 菓子パン・シリアルバー

摂取の上限目安

  • 砂糖(精製糖): 1日25g以下(角砂糖約6個分)
  • ジュース・炭酸飲料: コップ1杯(約250ml)まで
  • お菓子・菓子パン: 週2~3回までを目安に

代替え案

糖分を控えたい場合は、ナッツやヨーグルト、果物など、自然な甘みのある食品を選ぶと良いでしょう。特に、ビタミンB群や亜鉛を含む食品は、髪の成長をサポートします。

脂質の多い食事|ファストフード・揚げ物・加工肉

過剰な脂質摂取は、頭皮の血流を悪化させる可能性があります。血行が悪くなると、毛根に必要な栄養が届きにくくなり、抜け毛が増える原因になることがあります。また、脂質の多い食事は、皮脂の分泌を促し、頭皮の炎症やかゆみを引き起こすこともあります。

脂質を多く含む食品

  • フライドポテト・唐揚げ・天ぷらなどの揚げ物
  • ベーコン・ソーセージ・ハムなどの加工肉
  • チーズ・バター・マーガリン

摂取の上限目安

  • 飽和脂肪酸(ファストフード・揚げ物): 1日20g以下
  • トランス脂肪酸(マーガリン・加工食品): できるだけゼロに近づける
  • 加工肉(ベーコン・ソーセージ): 週1~2回まで

代替え案

脂質は完全に排除する必要はありませんが、オリーブオイルやナッツ、アボカドなどの「良質な脂質」を積極的に摂ることで、健康な頭皮環境を維持できます。

塩分が高すぎる食品(インスタント食品・漬物・スナック菓子)

塩分を過剰に摂取すると、血圧が上昇し、頭皮の血流が悪くなる可能性があります。その結果、毛根に必要な栄養が届かず、髪の成長が妨げられることがあります。また、塩分の多い食品は体内の水分バランスを乱し、乾燥しやすい頭皮環境を作る原因にもなります。

塩分を多く含む食品

  • ラーメン・カップ麺などのインスタント食品
  • 漬物・梅干し
  • ポテトチップス・スナック菓子

摂取の上限目安

  • 食塩相当量: 1日6g以下
  • インスタント食品: 週1回まで
  • 漬物: 1日1食程度

代替え案

薄毛対策を意識するなら、昆布や海藻類でミネラルを補いながら、減塩の食生活を心がけると良いでしょう。

カフェイン・アルコール(血流を悪化させる可能性あり)

カフェインやアルコールの過剰摂取は、体内の水分を奪い、血行不良を引き起こす可能性があります。血流が悪くなると、毛根に必要な栄養が届きにくくなり、髪の成長が妨げられることがあります。

また、アルコールの摂取により、髪の成長に必要なビタミンB群が消費されるため、長期的に見ると髪の健康に悪影響を与える可能性があります。

カフェイン・アルコールを多く含む飲み物

  • コーヒー・エナジードリンク・紅茶(カフェイン)
  • ビール・ワイン・ハイボール(アルコール)

摂取の上限目安

  • カフェイン:1日200mg以下(コーヒー約2杯)
  • アルコール:女性は1日10~20g(ビール中瓶1本、ワイングラス2杯程度)

代替え案

カフェインが気になる場合は、ノンカフェインのハーブティーや白湯などを選ぶと良いでしょう。アルコールは適量に抑え、お酒を飲んだ日はビタミンB群を含む食品(納豆・卵・玄米など)を意識して摂取するのが理想的です。

食事だけで女性の薄毛を改善するのは難しい?

食事から髪に良い栄養を摂ることは、健康的な髪を育てるために大切です。しかし、すでに薄毛が進行している場合や、ホルモンバランスの乱れが原因となっている場合には、食事だけでの改善には限界があることも事実です。

薄毛の進行を防ぎ、より確実な改善を目指すためには、食生活の見直しとあわせて適切な治療を併用することが効果的です。

食事だけでは改善が難しい理由

  • 摂取した栄養素が髪に届くまでには時間がかかるため、すぐに変化を感じにくい
  • ホルモンバランスの乱れや遺伝的な要因は、食事だけでは対応が難しい
  • 加齢やストレスによる脱毛も、栄養だけでコントロールするのは困難な場合がある

医師に相談するタイミングとメリット

女性の薄毛は、加齢やストレス、生活習慣の乱れなど、さまざまな要因が重なって起こります。特にFAGA(女性男性型脱毛症)のように進行性のある脱毛症の場合、放置するほど改善が難しくなる可能性があります

こんな症状があれば、医師にご相談を

  • 毎日の抜け毛が増えてきた
  • 髪の分け目やつむじが目立つようになった
  • 髪が細くなり、ボリュームが出にくい
  • 市販の育毛剤やサプリを続けても改善が見られない

早期に相談すれば、軽度のうちに対策を始められ、将来の進行を防ぐことができます

女性の薄毛の具体的な治療方法

治療法特徴注意点
守りの内服薬(スピロノラクトン、パントガール)体内から薄毛の進行を抑制し、発毛を促進副作用(生理不順、頻尿、血中電解質バランスの変化、食欲不振、妊娠中の使用不可)に注意
攻めの内服薬(ミノキシジル)血管を拡張し、頭皮の血流を促進して発毛を促す副作用(初期脱毛、多毛症、動悸、頭痛、むくみなど)に注意
外用薬(ミノキシジル)頭皮に直接作用し、発毛を促進頭皮が荒れる可能性がある
注入治療(メソセラピー、HARG)発毛成分を直接頭皮に注入し、毛包に集中して働きかける複数回の治療が必要(6~12回が目安)
育毛・発毛点滴育毛成分や発毛効果がある成分を点滴で身体に直接投与するクリニックによって注入成分が異なるため、費用も差がある
植毛健康な毛根を採取し、薄毛部分に移植する外科治療のためダウンタイムがあり、費用も高額

「相談するのはまだ早いかな…」とためらう必要はありません。少しでも気になる症状があれば、早めに医師のサポートを受けることが、将来の髪を守る第一歩になります。

まとめ

女性の薄毛は、加齢やホルモンバランスの変化、生活習慣の乱れなど、さまざまな要因が絡み合って進行します。まずは毎日の食事から、髪に良い栄養素を意識して取り入れることが、健やかな頭皮環境づくりの第一歩です。

特にタンパク質、亜鉛、鉄分、ビタミン、大豆イソフラボンなどは、髪の成長をサポートする重要な栄養素です。一方で、糖質・脂質・塩分・カフェイン・アルコールの過剰摂取には注意が必要です。

ただし、食事だけでは対応が難しい薄毛の症状もあります。進行性のFAGAや、ホルモンバランスの乱れによる脱毛などは、専門医の診察と適切な治療を併用することで、より効果的な改善が期待できます。

「最近、髪のボリュームが減ってきた気がする」と感じたら、まずは気軽に専門クリニックへご相談ください。あなたに合った最適な対策を見つけることで、未来の髪を守ることができます。

 

【参照元】